2021年1月11日付

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日常的にマスクを着けるようになって初めての真冬を迎え、マスクの中でも結露が起きることを知った。くしゃみもせきもしていないのに、なぜ急にマスクが湿っぽくなったのかと驚いてしまった▼花粉症を患ったこともないので四六時中マスクをするのに違和感があって仕方なかったのはいつのことだったか、気が付けば時々眼鏡が曇ることにも慣れ、スマートフォンの顔認証もマスク顔に適応するようになった頃に、こんなささやかな厄介事が起きた▼取材で撮影した写真を見返すと、昨年3月末は県の新型コロナウイルス対策本部会議でも、ほとんどの出席者がマスクをしていない。その約1週間後の知事と市長会、町村会との意見交換では全員が着用している。マスクがない記者も入室を断られた覚えがある▼昨年の暮れ辺りは東京都で数百人の新規感染者が毎日発表され、県内でも十数人の発表が日常になっていた。ところが年が明けると冷や水を浴びせるように東京では4桁を数えることが当たり前になり、県内も連日最多を更新した。異常事態が続いていると人間はそのことに慣れてしまい、さらなる天災が「忘れた頃にやってくる」ことを繰り返すようで、手あかの付いた警鐘が身に染みる▼何にでも慣れてしまえるのは人間の優れたたくましさだが、全員マスク着用が当たり前のこの日常は実は異常だということをマスクの結露で思い出した。

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