八農のメガファーム誘致計画 事業者が撤退方針

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八ケ岳中央農業実践大学校(原村)は13日、同校敷地内にメガファーム(大規模酪農施設)を誘致する事業計画について、事業予定者の有限会社瑞穂農場(本社・茨城県)が撤退方針を示したとして、同計画を白紙撤回することを明らかにした。同校を運営する農村更生協会(東京)に対して12日までに、瑞穂農場側から撤退の意向が伝えられたという。

清水矩宏校長によると、同協会の高木賢会長と12日に電話で話し、高木会長から瑞穂農場の撤退について伝えられたという。

同事業は乳牛1200頭をコンクリート造りの牛舎4棟で飼育するとともに、搾乳施設や堆肥舎を設置し、自給飼料も敷地内で生産する計画で、県内最大規模とされた。背景には同校の財政難があり、同校はメガファームを誘致し、土地を売却するなどして財政基盤を強化することを目指していた。

総事業費は20億円に上るため、半額の補助が得られる国の「畜産クラスター事業」への採択が同事業実施の前提条件とし、同校は今年度中の補助申請に向けて、茅野、富士見、原の3市町村や県、JA信州諏訪、地元畜産農家らでつくる「信州諏訪畜産クラスター協議会」への早期加入を目指していた。昨年11月後半から村内を中心に住民説明会を重ねたが、環境への影響を懸念する声が根強かった。

こうした状況を受け、村議会は昨年12月14日に関係区の同意を得ることを事業者に対して促すことを村に求める決議書を可決。村も同25日にクラスター協議会に瑞穂農場が今年度中に加入することに反対の立場を表明していた。

清水校長は取材に「メガファームができないとなると県の畜産は衰退の一途をたどる。メガファームへの誤解を解く努力を続けたい」と話した。一方で、住民グループと同校の存続に向けて打開策を考えていくことに前向きな姿勢を示した。

五味武雄村長は13日中に同校から同事業計画の白紙撤回の説明を受けたとし、「農村更生協会として大学校を将来どう存続させていくのか方針を示してほしい。それに対して、村としては全面的に協力する」と述べた。

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