県が医療非常事態宣言 入院調整も厳しい状況

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医療非常事態宣言について会見する阿部知事と県医師会の関会長ら

県は14日、新型コロナウイルス感染症県対策本部会議を県庁で開き、全県の医療提供体制の負荷の状況を示す「医療アラート」についてレベルを1段階引き上げ、最も重い「医療非常事態宣言」を全県に発出すると決めた。期間は2月3日まで。県で確保している350床以外で感染者を受け入れている病床を計算に入れた「実質使用率」は13日現在で53.1%に達し、「医療非常事態宣言」発出の目安を上回っているため、宣言を出すことで県民にさらなる感染予防対策の徹底を促す。

県は今月8日、病床350床の使用率25%以上または重症者用の病床48床の使用率10%以上を「医療警報」、病床使用率50%以上、重症者の病床使用率25%以上を「医療非常事態宣言」の目安とする医療アラートを設定し、医療警報を発出していた。

14日までに居住地の医療圏域で受け入れられなかった患者が33人発生しており、同日の会見で阿部守一知事は「広域的な入院調整も厳しい状況になっている」と説明。「第3波」が長期化し、医療従事者の中からも患者が発生して地域医療の機能が弱くなっている状況で、「感染を早期に収束させなければいけない」とした。

県は県全体で50床増やすよう病院に協力を要請する。南信地域にも県内4カ所目の宿泊療養施設を開設する。県民に対しては人との接触機会を極力減らし、感染拡大地域への訪問や大人数で長時間の感染リスクが高い会食を控えるよう呼び掛ける。

2月上旬までに全県の感染警戒レベルを3(1週間当たりの新規陽性者数102人未満)に引き下げ、病床使用率を25%未満に抑えることを目標とした。

県の会見にリモート参加した松本市立病院の中村雅彦院長は、深刻な病床と看護師の不足を訴えた。看護に加えて介護が必要な高齢患者も多いため「過酷な状況が続いている」とし、「看護師を確保することを目的に一般病棟を閉じなければいけない病院もある」と報告した。

県医師会の関隆教会長も会見に参加し、「人が動くとウイルスも一緒に動く。感染拡大を止めるには『動くな』ということが第一歩」とし、基本的な感染症対策を地道に続けるよう県民に求めた。

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