鎌田さん「人生図書館」 読書と映画歩み語る

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本を手に「自分にとっての1冊を持ってほしい」と語る鎌田實さん

諏訪中央病院名誉院長で作家の鎌田實さん(72)=茅野市=が、人生をともに歩んできた400点余りの本と映画、絵本を紹介した著書「鎌田實の人生図書館」をマガジンハウスから刊行した。鎌田さんは「読書は僕の人生における羅針盤の役割を果たしてくれた」と語り、コロナ禍のステイホームで読み返した名作の数々を解説し、優しさと人間味にあふれる物語の世界に読者を誘っている。

鎌田さんは東京医科歯科大学医学部を卒業後、諏訪中央病院(茅野市)へ赴任。30代で院長となり赤字経営だった病院を再建し、住民との対話や行政と協働を通して「地域包括ケア」の先駆けを作った。チェルノブイリ、イラクへの国際医療支援、被災地支援にも力を注ぐ。ベストセラー「がんばらない」など多くの著書があり、作家としても活躍している。

「人生図書館」の刊行は2020年春、新型コロナウイルスの感染拡大で医療支援や講演が相次ぎ中止になり、「人生で初めてずっと家にいる生活」に直面したことがきっかけ。医療現場で診療をする傍ら、自宅で1日1本、多いときには4本の映画を観るなど、読書と映画鑑賞の日々を半年余り送ったという。

書籍は254ページ。▽”自分好み”を追い求めてきた▽僕の人生を変えた、この本!▽人生を彩った名画たち▽人生に迷ったら、映画館へ行こう▽絵本は「心の癒やし」です―の4章構成で、鎌田さんが愛した本や映画、作家たちを順位付けしながら紹介した。チェルノブイリ支援を決意したドストエフスキーの言葉や、蓼科で出会った文化人たちとのエピソードも披露されている。

鎌田さんは「順位を決めながら自分にとって何が大切なのか問い掛けてみた。良い思い出があること、大切な人と友人がいること、そして1冊の本だと思った」と自粛生活を振り返り、「コロナとの闘いに打ち勝つには『ステイホーム』という時間がこれからも必要。良い時間にするためにこの本を指針にしてもらえたら」と話している。

価格は1400円(税別)。さだまさしさん、阿川佐和子さんが推薦文を寄せている。

鎌田さんが選んだ

◇「物語る」日本の作家ベスト7

1、堀辰雄 2、中原中也 3、宮沢賢治 4、川端康成 5、中上健次 6、三島由紀夫 7、夏目漱石

◇好きな映画ベスト10

1、第三の男 2、ライムライト 3、カサブランカ 4、道 5、タクシー・ドライバー 6、ひまわり 7、荒野の決闘 8、ジョーカー 9、アラビアのロレンス 10、市民ケーン

◇好きな絵本ベスト10

1、100年たったら 2、100万回生きたねこ 3、3つのなぞ 4、なまえのないねこ 5、ヤクーバとライオン 6、空の飛び方 7、わすれられないおくりもの 8、マリールイズいえでする 9、おちゃのじかんにきたとら 10、ルリユールおじさん

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