消化ガスで発電 県諏訪湖流域下水道事務所

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消化ガス発電を行う豊田終末処理場内の事業用地

県諏訪湖流域下水道事務所は、下水の処理過程で発生する消化ガス(メタンガスを多く含むバイオガス)を活用した発電事業を民設民営により、2022年10月から諏訪市の豊田終末処理場内で開始する。21年2月中に事業者との間でガスの供給に関する協定を結ぶ。県運営の流域下水道事業で消化ガス発電事業を民設民営によって行うのは初めて。発電した電気は事業者が国の固定価格買取制度(FIT)を活用して売電する。

消化ガスは微生物の働きによって汚水を浄化する工程で出る汚泥の発酵過程で発生する。年間約250万立方メートル発生し、従来は発酵によって容積が減った汚泥を焼却する際の燃料や、焼却灰を高熱で溶かし、冷却、加熱を経て硬い石のような人工骨材にするための溶融炉、結晶化炉の燃料にしていた。

溶融炉と結晶化炉の施設が老朽化し、利用を休止したことから、余剰ガスの有効利用策を検討していた。発電に用いるガスは年間約100万立方メートル。20年間、毎年約2500万円で販売し、収益は同処理場の維持管理費に充てる。事業者は公募型プロポーザル(企画提案型)方式による入札の結果、月島機械、ヤンマーエネルギーシステム、TC月島エネルギーソリューションの3社でつくる共同企業体(JV)が落札した。

計画ではガスを燃料にエンジンを回して電気を作るガスエンジン発電設備を12台設置する。年間発電量は200万キロワットで一般家庭の560世帯分に相当するという。県内では犀川安曇野流域下水道が公設公営による消化ガス発電を行い、施設内の消費電力に充てている。

今後は事業者側が21年度中に認可手続きを済ませ、県側と契約を交わした後、22年3月ごろから発電設備の建設に着手する。諏訪湖流域下水道事務所は「処理場で発生する消化ガスを資源として有効利用し、官民連携によりエネルギーをつくる取り組みを進めていきたい」と話している。

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