2021年1月25日付

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都道府県や市町村の境界というものはお役所がきちんと定めているのだろうと思っていたのだが、国土地理院地図を眺めていると途切れた境界線が時々見つかる▼試しに諏訪湖周辺の地図を広げてみると、諏訪市と辰野町の間や岡谷市と塩尻市の間には境界線が描かれていない箇所がある。歴史に疎いのでその理由に触れることはできないが、境界線を簡単に定められない長年にわたる事情があると想像される▼境界線にまつわる紛争は現代でも珍しいことではないし民事訴訟にもなりうる。土地の売買のために境界線を確定しようとすれば、大勢の周辺の土地所有者にスケジュールを合わせてもらって「境界立ち会い」を行わなければならないこともあり、何かと面倒事が付きまとう▼新型コロナウイルス感染症対策でも境界線の問題が生じた。県は、感染者が多い地域の市街地の一部で酒類を提供する飲食店の休業・営業時間短縮を要請している。できるだけ対象を絞って集中的に対策するためだが、道路を一本挟んだだけで対象から外れる店もある▼客足が途絶えているのは対象の店舗と同じなのに目の前で境界線を引かれたため、協力金の支給が受けられない店から嘆きの声が上がっている。どこかで線を引かなければならないという県の考えは分かるものの店側の不満にも共感せざるを得ない。極力短期間で対策が終わり、元の状態に戻ることを願う。

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