信州の女性史紐解く 県内初の研究会設立

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女性史関連資料を前に「しなの女性史研究会」の設立を喜ぶ樽川通子さん

女性の地位向上や社会進出、恒久平和の実現に取り組んだ女性たちの足跡を掘り起こし、学んでいこうと、諏訪地域の女性有志が中心となって「ながの女性史研究会」を発足した。会長に元下諏訪町議でサロン「しもすわ」代表の樽川通子さん(91)=同町御田町=が就任。第1回勉強会を4月20日にサロンしもすわで開く。樽川さんによると、女性史研究会の設立は県内で初めて。

長野県には、女性の解放と恒久平和の実現に生涯をささげた平塚らいてう(1886~1971年)の記念館「らいてうの家」(上田市)がある。女性たちによって守られている記念館について、樽川さんは「信州に生きる女性たちの誇り」と話す。一方で、県内には女性史を学ぶ研究会がなく、設立される日を長い間待ち望んでいたという。

明治以降の女性たちがさまざまな分野で残した大きな足跡を学び、若い世代に語り継ぐ研究会の必要を感じていた樽川さん。卒寿を迎えて焦りを覚え、自ら立ち上げることを決意した。先月12日、数人の若い女性たちに打ち明けたところ「やりましょう」と快諾を得たことから、15日に研究会を正式に発足した。

研究会の目的は「女性史を学び、女性の歴史を拓くこと」とした。会員は諏訪地方の若い世代を中心に約10人。新型コロナウイルスの影響も考慮して少人数で活動をスタートし、月1回のペースで勉強会を行う。4月20日の勉強会には女性史研究の第一人者、折井美耶子さんを講師に迎える予定だ。

樽川さんは新聞投稿を通じて社会と向き合い、婦人会や県婦人問題研究会で学び、仲間を増やした。1983年から下諏訪町議を4期16年務め、県婦人教育推進協議会会長や県監査委員などの要職を歴任。96年には、政策決定の場に女性を送り出そうと「女性議員をふやすネットワークしなの」を設立し、会長も務めた。

樽川さんは「しなの女性史研究会が諏訪で立ち上がったことに意義があり、若い世代が学ぶことに価値がある。先輩たちの努力の積み重ねを掘り起こし、学んでほしい」とし、「いろいろなことを見たり、聞いたりしてきた。生き証人の役割を果たし、力ある眠れる女性たちを揺り起こしてみたい」と笑顔を見せた。

会員の条件は県内在住者。会費は入会金1万円、年会費5000円。問い合わせは、サロンしもすわ(電話0266・28・5012)へ。

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