諏訪湖の御神渡り出現厳しい 明けの海を宣言

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御神渡りの出現は厳しいとして「明けの海」を宣言した宮坂宮司(中央)と氏子総代ら

諏訪湖の御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる八剱神社(諏訪市小和田)は3日朝、今季は御神渡りの出現が難しいとして「明けの海」を宣言した。2018年以来3季ぶりの御神渡り出現には至らず、平成以降24回目の明けの海となった。宮坂清宮司(70)は「先人の積み重ねが578年の伝統をつくっている。観察の記録を大切にし、次につなげていきたい」と話し、合同の観察を締めくくった。

諏訪市豊田の舟渡川河口近くで行った観察には、総代16人が集まった。気温は氷点下1.2度、水温は2.9度だった。湖面は小さく波打ち、水鳥が泳いだ後には波紋が広がっていた。

1月5日の「小寒」からスタートした観察前半は寒い日が続き、13日には全面結氷した。観察総代として有賀峠から確認した笠原清一さん(63)=同市渋崎=は、「(御神渡りが)できちゃうかなと思って、ワクワクした」と当日の印象を語った。

氷がせり上がるには、湖面が全面結氷し、氷点下10度近くまで冷え込む日が2、3日ほど続くのが目安とされる。

寒気の到来が予報された「大寒」の20日は、強風で氷が砕け、逆に結氷範囲は狭くなった。宮坂宮司は「全面結氷した湖の美しさ、豊かさを感じた一方で、荒波によって一晩で氷が砕け、自然の恐れも感じた」と振り返った。

翌21日、再び氷が湖面を覆い、ほぼ全面結氷したものの、気温上昇に加えて風雨にさらされ、27日には大半の氷がなくなった。3年の任期を終える宮坂平馬大総代(67)=同市高島=は「地球温暖化の影響が諏訪湖にも現れている。生活を見直して、毎年御神渡りができるような姿に戻していかなければ」と話した。

今後は、今季の結果を記した「御渡注進状」を作成し、21日に諏訪大社に奉告する。

長野地方気象台によると、御神渡りが最後に出現した18年1月の平均気温は氷点下1.3だったが、今年は氷点下0.3度。特に下旬は18年が氷点下2.9度で、今年は1.3度だった。

総代の宮坂光敏さん(63)=同市小和田南=は、1946年以降の御神渡りが発生した冬の平均気温を気象庁のデータを使って調べ、出現確率を計算した。宮坂さんは「平均気温が0.1度で5割、氷点下0.4度で7割程度発生している」と話し、「確率はあくまで目安だが、来年以降も調べていきたい」と話していた。

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