2021年2月6日付

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立春がすぎ、春の訪れを告げるように、地上に届く光も日増しに強まっている。2月を指す「光の春」という言葉はロシア語に由来するとか。酷寒の地の人たちにとって、軒のつららを解かす日の光は春の訪れを知らせる便りだろう▼寒さも和らぎ、体も動きやすくなったように感じる。諏訪湖の御神渡りが見られなかったのは残念だけれど、キラキラと輝く湖面を見て「光の春」を実感した。冬枯れの風景も少しずつ色を増し、春めいてくるだろう。紅梅の開花を伝える記事に心が温かくなった▼〈紅梅の一輪二輪風邪つづく〉。風邪で寝ている子どもの体を案じながらも、庭に咲き始めた紅梅に心奪われた情景を、俳人中村汀女が詠んでいる。美しい春が、もうそこまで迫っている。紅梅が一つ二つ咲き出すさまが「何とも楽しかった」と随筆に記している▼風邪といえば、「この冬は本当に風邪をひく子どもが少なかった」と学校の先生からお聞きした。インフルエンザにかかった児童も一人もいなかったと。手洗い、うがいと、感染症予防に気の抜けない日々はつらいとはいえ、これも頑張っているたまものであろう▼心配の種がまた一つ。「都内の花粉、前年比約1・8倍」との東京都の予測に心がふさがれた。くしゃみには敏感にならざるを得ない。どう対策したらいいだろう。春の暖かな日差しが、不安で凝り固まった心をほぐしてくれぬものか。

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