伊那市民劇場コロナで会員減 新規募集へ奮闘

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会員を増やし、30周年を迎えた歴史ある劇場を後世につないでいこうと、入会を呼び掛ける関係者ら

このままでは来年度以降の公演を継続するのが難しい-。県伊那文化会館を拠点に活動する会員制の演劇鑑賞会「伊那市民劇場」は、新型コロナウイルスの影響で会員が約150人減と激減し、演劇を開演する費用を賄えないことから存続が危ぶまれる。30周年を迎えた歴史ある劇場の生き残りを懸けて会員が奮闘し、新規の会員を積極的に募っている。

同劇場は全国演劇鑑賞団体連絡会議に加盟。生活の中に芸術文化を取り入れることで人生を豊かにしようと1981年に創立した。上伊那全域に会員計500人余がおり、公演を年6回ほど開いている。感染拡大の影響で昨年3、5月の公演を延期。収束に向かった7月から再開したが、職場への配慮や外出自粛などを理由に来場者は遠のいたままの状況が続いている。幹事の酒井晴子さん(57)=伊那市西春近=は「これまでも会員が少ない時期を何とか乗り切ってきた。伊那地域で演劇の鑑賞ができる場所を守っていきたい」と言葉に熱がこもる。

会場では消毒や換気、空席をつくって1メートル以上の間隔を保つなど感染対策に取り組んでおり、これまでに、劇場の来場者から感染は確認されていない。

12、13日には新規会員を増やそうと同市西町の同劇場事務局で代表者会議を開いた。感染防止のため、時間をずらして5回に分けて実施。代表会員計95人が参加し、会員を増やす方法などについて意見を交わし、同劇場の魅力として、気軽に鑑賞できることや役者とも交流できる点などが挙がった。

長年にわたって会員の平沢はる子さん(72)=同市西春近=は劇場を「演劇文化に親しむことができ、みんなで作品を楽しんで感想を共有できる貴重な場所」と表現。自営業の滝沢孝夫さん(70)=駒ケ根市赤穂=は「演劇を通じて年代や性別に関係なくコミュニケーションが取れる。伊那で演劇を楽しめる場所を後世につなげたい」と意気込んだ。

今後は意見をまとめて積極的な会員募集活動につなげる予定。最盛期には700人ほどの会員がいただけに新規入会への期待も高まる。

今年の公演は5回で、演劇やミュージカル、狂言などを予定している。次回の演目は推理劇「罠(わな)」。3月17日午後6時45分から同会館で開演する。

入会費は1人1500円。月会費は大人1人2500円、学生1人1000円。受け付けは平日の午前11時~午後7時。定休日は土、日曜と祝日。問い合わせは同事務局(電話0265・78・6684)へ。

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