帰郷誘致に本腰 21年度富士見町予算

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富士見町は新年度から、町外で暮らす町出身者の帰郷誘致に本腰を入れる。Uターン者を雇用する企業や親族を家業承継に迎える小規模事業者への補助金支給、学卒後の奨学金返済の支援、保育園や子育て支援施設のお試し利用など、ふるさとに戻りやすい受け皿を多角的に整備する。「帰郷後の働き口や子育てなどの不安を減らし、富士見のよさを改めてアピールしたい」(名取重治町長)とし、地元に根を張る次代の担い手確保を目指す。2021年度一般会計当初予算案に事業費1052万円を盛った。

近年注力する人口増対策と、町の魅力を掘り起こして発信するシティプロモーション事業の一環。都会のテレワーク利用者を主とした移住の取り込みに続き、地元出身者の呼び戻しに乗り出した。

その背景は、今年度始動した移住定住促進の専門チームが多数の移住相談、対応をする中で「誰でも歓迎ではなく、将来にわたり土地に手を入れて守り、富士見のよさを受け継いでくれる人材が必要」と実感したこと。町の調査で町内の高校生の8割が学卒後、親から町内への定住や帰郷を促されていないことも分かった。

名取町長は「親からは帰郷後に働き口があるかを心配する声がしばし聞かれる。働き口を確保し、子育てのしやすい環境を整えて『富士見は住みやすいところ』と帰郷を呼び掛けやすくしたい」と説明。後継者難に悩む地元企業、事業者の支援にもつながる―とする。

2021年度の施策は主に▽雇用促進、後継者育成支援▽子育て支援施設体験プログラム▽学生Uターン新生活応援▽同級会支援▽UターンPR―。

このうち就業関連は、町内出身者を期間限定せず正規雇用した町内本社の企業、親族を新たに雇用し、家業の後継者として育てる小規模事業者に対し、雇用1人につき1カ月5万円(60万円上限)を補助。農業も新規後継、就農、定年帰農者に対して月額5万円(上限60万円)を支給する。

子育て支援は町内保育園や子育て支援施設、サービスの利用をお試し体験する際の宿泊費や利用料を助成。新生活応援では貸与奨学金の返済残高に応じて一時金を給付する。同窓会支援は町内で開く同窓会の参加者に1人当たり1000円を補助する既存の支援事業に加えて、20、30、40歳の節目の開催はさらに1000円を上乗せする。

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