2021年2月27日付

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車の自動運転が当たり前になり、空飛ぶ自動車が登場。工場ではロボットがフル稼働する。あらゆるデータを活用して構築された「未来都市」のイメージはどんなものだろうか。実感は乏しいが、そんな社会も遠くないかもしれない▼トヨタ自動車が富士山麓の静岡県裾野市で先進技術の実証都市「ウーブン・シティ」の建設に着手した。2025年までに人が住めるよう整備するという。「多様性を持った人々が幸せに暮らすことができる未来を創造する」と同社社長は言う▼茅野市が内閣府の国家戦略特区「スーパーシティ構想」の申請を準備している。AI(人工知能)やビッグデータを活用して地域課題の解消を目指す。市は「健康」をテーマに地域福祉・医療の実践などの強みを生かして健康や安心安全に関する先端的な取り組みを進めるとしている▼会議で案を聞いた住民からは「実現すれば素晴らしい」との声が上がった。そして「デジタルだけでなく心温まる部分を大事にして」とも。市は特区に採択されなくても、まちづくりの方向性として事業を実施する方針だ。最先端技術が暮らしに寄り添うものになるかが成功のカギになりそう▼先端技術を生かしたまちづくりは、恩恵にあずかれる人とそうでない人との間で差が生じかねない。「多様性の尊重」を重視するトヨタが進める実証都市が、他事例のモデルとなるかどうか注目したい。 

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