2021年3月1日付

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「ショックだった。10年目にしてこの地震かと」-。福島県沖で2月13日夜に発生した地震は同県や宮城県で震度6強の揺れを観測した。この地震の後、たまたま取材で話を聞いた福島県出身の男性は衝撃を隠さなかった▼この男性の福島の自宅では壁にひびが入り、墓が倒れたという。3・11のときにはこんな被害はなかったといい、「揺れの質が違ったのだろう。前回のダメージが残っていたのかもしれないけれど」。東日本大震災から10年がたとうとしているが、あの日と重なった被災者も多かったのではないか▼この地震では負傷者はいたものの、死者がいなかったことは幸いだと思っていた。ところが、2月25日に福島市で死者1人が確認されたと発表された。報道によれば、この地震による死者は初めて。亡くなったのは同市内の1人暮らしの50代の男性で、家財の下敷きになっているのが発見された▼近年発生した大きな地震の負傷原因を調べると、30~50%が家具類の転倒・落下によるものという(東京都耐震ポータルサイト)。その防止対策は建物の耐震化と並んで非常に重要かつ効果的な地震対策とされている▼「天災は忘れた頃に-」と言われるが、近年は地震だけでなく、大雨、台風、大雪など多くの自然災害に見舞われており、日頃の備えが重要になっている。3・11を単なる区切りとせず、教訓を生かしていかなければならない。

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