優先接種予行演習 幹部ら10人に実際に注射

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ワクチン接種を受ける伊那中央病院の本郷一博院長(左)

伊那市の伊那中央病院は8日、新型コロナウイルスワクチンの医療従事者向け優先接種を想定した予行演習を実施した。病院対策本部の幹部ら10人に対し、実際にワクチンを接種。事実上の先行接種が始まった。病院では予行演習を検証して細部を改善し、15日から12日間を掛けて院内で行う職員約760人への接種に備える。

国内で実施したワクチン接種ではワクチンの注射後、短時間のうちにアレルギー反応が現れる「アナフィラキシー」が3例ほど発症した。

このため、伊那中央病院では接種方法を検討。通常は接種した人が歩いて体を休めるための待機所に移動するが、歩行による副反応の誘発を防ぐため、同病院では椅子に座った人へ看護師が近寄って接種し、接種を受けた人は、移動をせずに、その場で着座のまま30分間休み、体調変化を見る独自の方法を採用した。

予行演習では院内講堂へ椅子を並べ、医師の問診で許可を受けた医師や看護師、職員が実際にワクチンを接種した。最初に接種を受けた本郷一博院長(67)は「針が入った感じはあったが、痛みはなかった。体調に変化はない」と報告。「発症は極めてまれだが副反応を考えて着座の接種方法にした」「医療従事者が接種を終えれば、安心感を持って患者さんに接することができる」と述べた。

接種したファイザー社製ワクチンの瓶

ワクチンは利き腕とは反対側の上腕三角筋へ注射。3週間後に2回目の接種をする。本郷院長に接種した看護師の西川千絵さん(41)は「注射器は通常より長いが、針は短く打ちにくさはなかった」とし「(院長への接種は)少し緊張した」と話した。この日接種した病院関係者10人に体調の変化はなかった。
 終了後の検証では「接種後の経過時間をより分かりやすくした方がいい」という意見があり、本番では会場内の時計を増やす計画だ。シミュレーションは県職員や市町村の医療関係者に公開した。

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