人体絵画土器にレプリカ 井戸尻考古館

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3D技術を駆使して初めて作製した「人体絵画土器」のレプリカ(複製)。お披露目を兼ねて展示している=富士見町の井戸尻考古館

富士見町境の井戸尻考古館は、底に近い胴部分に女性の絵が描かれた縄文時代の「人体絵画土器」=町有形文化財=のレプリカ(複製)を初めて作製し、お披露目を兼ねて10日から展示を始めた。蛍光灯などに当たると絵画部分が退色する恐れがあり、実物は非公開を基本に管理し、展示はこれまで数回程度。レプリカは3D技術を駆使し、絵画部分などに触れることなく作製したという。

1968年に同町烏帽子の唐渡宮遺跡で見つかった縄文中期後葉(約4500~4000年前)の大型深鉢。高さは63センチあり、底に近い部分に出産する女性とみられる絵が毛筆風のタッチで描かれているのが最大の特徴だ。黒い顔料の年代測定はできていないが「日本最古の絵画資料」とも言われている。

同考古館は、所蔵する重要考古資料のレプリカを何点か作っているが、人体絵画土器については絵画部分の保護のため作製していなかった。今回のレプリカは、専門業者に依頼し、昨年6月から製作を開始。3次元計測で得たデータを基に3Dプリンターで造形し、型取り、着色する「非接触」の手法で作った。

「この土器を目当てに来館する方も多かったが、公開する機会はほとんどなく、写真パネルでの紹介にとどまっていた」と、同考古館の副島蔵人学芸員。実物の状態を保存しながら、容姿を知ってもらう「保存」と「活用」を模索してきたといい、「こうしたレプリカ展示で次代に文化財を伝えたい」と話している。

現在の展示スペースで4月から企画展を催すため、第1期のレプリカ展示は3月末までを予定する。午前9時~午後5時(月曜休館)。入館料は大人300円、小人150円(諏訪6市町村の小中学生無料)。問い合わせは同考古館(電話0266・64・2044)へ。

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