光前寺「三重塔」 改修工事を公開

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改修工事が進められている光前寺の三重塔を間近で見学する参加者

駒ケ根市教育委員会は13日、同市の光前寺にある県宝「三重塔」で進められている改修工事の見学会を現地で開いた。市内外から40人が参加し、木材の薄板を用いた「こけらぶき」のふき替え作業を控える屋根の状態や建物の構造を間近で見学。寺社建築に見られる伝統技法や文化財保護への理解を深めた。

光前寺の三重塔は1803(享和3)に焼失後、再建されたもので、1808(文化5)年に完成。諏訪大社の造営にも携わった立川和四郎・四郎治が大工棟梁を務めたとされる。県内の三重塔では最も新しく、南信地方に現存する唯一の三重塔として1985年に県宝指定された。

改修工事は約30年ぶり。今年度から2年間の事業で傷んだ屋根を補修し、こけらぶきを新装する。見学会では信州伝統的建造物保存技術研究会副理事長で工学博士の吉澤政己さんと信濃伝統建築研究所所長の和田勝さんが案内役を務め、建物の構造や現状、改修方法などを説明した。

吉澤さんは「屋根の構造は緻密に計算されている」と指摘し、扇形の垂木が使われている最上段の屋根については「扇形で反りがあるため1本ずつ角度と長さが違う。番号を振って緻密に加工したものを使っている」と紹介。参加者は工事用の足場に上って屋根や柱の状態、精巧な彫刻などをじっくり見学した。

市内から夫婦で参加した女性(66)は「竜の彫刻も一つ一つ顔が違い、細かい仕事をしている。近くで見られるのは一生に一度。貴重な体験ができた」と話していた。

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