安全安心な移動考える 伊那でシンポジウム

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シンポジウムに合わせて展示された次世代パーソナルモビリティーを体験する参加者

伊那市の「道路空間整備システム構築プロジェクトチーム」は13日、「安全安心な移動を考えるオープンシンポジウム~伊那市の通学・観光の現実とその未来」を同市のニシザワいなっせホールで開いた。オンラインを含めて約100人が参加。事例報告やパネル討論を通じ、安全安心な通学や観光を実現するための道路整備や、運転免許返納者の増加を見据えた移動手段の在り方などを考えた。

市と道路舗装大手の大成ロテック(東京)が昨年11月に締結した「道路空間整備システム構築プロジェクト」に関する協定に基づく取り組みの一環。市は昨年3月に策定した自転車活用推進計画に基づき、観光振興や健康増進の観点から自転車の活用を図る計画で、交通手段としての自転車の役割の拡大や環境整備も課題とされている。

シンポジウムでは、北陸大学名誉教授の三国千秋さんが基調講演し、金沢市の高校生と市民が自転車マップを作成した取り組みを紹介。また、同社が伊那市の春富中、東部中の生徒を対象に実施した通学に関する実態調査の中間報告などを行った。

パネル討論ではこれらを踏まえ、安全な通学の実現や、自動車に代わる移動手段として見直されている自転車や次世代パーソナルモビリティーの活用、自分の自由意志で移動できる期間を意味する「移動寿命」の延伸などについて意見を交わした。

伊那市の笠原千俊教育長は調査結果に関し「各学校で安全指導を行っているが、危険を感じている生徒がかなり多いと感じた」と指摘。自転車利用環境向上会議全国委員会会長の三国成子さんは「大人と子どもの目線は違う」とし、道路の危険を共有するため利用者、道路管理者などあらゆる関係者によるコミュニケーションの場を作ることが重要と強調した。

三国千秋さんは高齢化が進む中で「移動寿命は人間にとって非常に大事」としつつ、免許を返納してから自転車に乗り始めることは危険とも。若いうちから乗るよう呼び掛けた。同社技術研究所長の島崎勝さんは道路を建設する立場から「自転車や電動車いすに デジタルデバイスを取り付け、情報を吸い上げてビッグデータ化し、利用者にフィードバックするシステムを作りたい」と話した。

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