「坂戸橋」重文指定祝う 中川村で記念の催し

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指定書を手にする片桐俊男・村教育長(左)と米倉剛・県伊那建設事務所長

中川村などは17日、村内の「坂戸橋」(県所有)が昨年12月に国の重要文化財に指定されたことを記念する催しを中川文化センターで開いた。行政関係者を中心に約80人が来場。坂戸橋の歴史や文化的価値に関する講演、指定書伝達式などを通して、重文指定を祝い、後世に引き継ぐ誓いを新たにした。

式典では、片桐俊男・村教育長が、文科相名の入った指定書を、坂戸橋を維持管理する県伊那建設事務所の米倉剛所長に手渡した。宮下健彦村長は「坂戸橋の学びを通して、郷土に誇りを持つ次世代の育成を進めたい」とあいさつ。米倉所長は「貴重な歴史的財産。しっかり維持管理することが使命であり、決意を新たにした」と述べた。

講演では、村歴史民俗資料館学芸員の米山妙子さんが、坂戸橋が完成するまでの歴史を説明。天竜川を挟んで断崖絶壁の地を行き来するために、渡し船から仮設の土橋、つり橋へと変遷してきた通行手段を紹介。1万人近くが集ったとされる竣工式の写真を示し、「(永久橋完成は)住民たちの悲願だった」と解説した。県立歴史館名誉学芸員の山浦直人さんは、坂戸橋の魅力を主に技術的な観点から紹介。「橋は必ず傷む。県の力添えや地域の皆さんの橋を愛する思いにより、寿命を延ばしてほしい」と訴えた。報告会後には、住民有志や関係団体代表者らでつくる「中川村・坂戸橋保存会」の発足式を開催。村民一丸となり、村のシンボルを守る活動の輪を広げていくよう呼び掛けた。

坂戸橋は鉄筋コンクリート製のアーチ型で、県の直営工事により、1932(昭和7)年に完成した。天竜川に架かる県道大草坂戸線の道路橋で、長さは77.9メートル、幅6メートル。村の東西を結ぶ交通の要所として重要な役割を担っていて、現存する戦前の道路橋としては国内最大規模を誇る。昭和前期の道路橋建設の技術の高さを示す貴重な建造物として評価された。

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