諏理大が奨励金制度 地域内就職学生に支給

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公立諏訪東京理科大学(茅野市)の設置主体となる諏訪6市町村でつくる事務組合は、地域内の中小企業に就職した同大の学生や、採用した企業に対する奨励金制度を創設した。2022年春の卒業生から対象とし、学生には入社半年後と5年後に計50万円、企業には学生1人に付き10万円を支給する。

24日に開いた組合議会の全員協議会で組合側が示し、了承された。奨励金制度を設けるのは初めて。地元の就職者増につなげるとともに、地域の基幹産業である製造業の担い手確保や定着を図り、公立化した大学の存在価値を高めたい考えだ。

組合によると、諏訪地域に就職した卒業生は私立大時代の07年度の63人がピーク。その後は40~20人台で推移し、今春は26人で16年度と並び最少となった。就職者全体に占める割合は08年度の26.7%が最多。今年度は19.6%だった。

18年度の公立化で「県外の高校生から選ばれる大学になった」(同組合)ことから、入学者に占める県外出身の割合が7割超に増加。それに伴い、県外への就職者も増えているという。

組合は公立化後初の卒業生を輩出する来年度から奨励金制度を始め、いずれは地元就職者をピーク時の60人までに戻したい考え。地域内の中小企業に正規雇用された学生を対象に入社半年後に30万円、さらに5年後には定着奨励金20万円を支給。学生を雇用した企業にも奨励金を出す。

支給額は「せめて1年間の授業料(同大は約53万円)を肩代わりしたい」と設定した。来年春の卒業生のうち40人の申請を見込み、22年度予算に1600万円を計上する予定。国の地方交付税から財源を確保しながら、5年間継続する方針だ。

組合事務局は「奨励金で就職先を決めることはないと思うが、諏訪地域への就職を考えるきっかけにしてほしい」と期待。企業側には「積極的に理科大生を採ってもらえるように働き掛けたい」としている。

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