コロナ打撃の三セク伊那市観光 市が赤字補てん

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伊那市は、宿泊施設や日帰り温泉施設などを運営する第三セクターの伊那市観光の経営を支援するため、2020年度一般会計補正予算に4700万円の補助金を計上した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で20年度は4700万円の赤字が見込まれるとし、同額を補助金で補てんする。21年度も日帰り温泉施設を中心に厳しい状況が見込まれることから、赤字分を支援する方針で、「いずれも市にとって重要な施設」と理解を求めている。

市によると、20年度は高遠城址公園さくら祭りの中止などで売り上げがほとんどない状態となったほか、主要施設の長期休業が続いた。伊那市観光はこの間、経営再建に取り組み、業務や人員配置の見直しにより社員を6割程度まで削減し、年間約1億円の人件費を削減。日帰り温泉施設は食堂や売店を休止したり、営業時間を短縮したりして経費削減を図った。

10月に高遠さくらホテル(高遠町)が営業を再開、11月には羽広荘(西箕輪)が料亭を主体とした「西山亭」としてリニューアルオープンしたが、「第3波」と言われる感染拡大の影響を受け、12月以降、再び厳しい状況に。経費削減や市・国の補助金、独自の借り入れなどを考慮してもなお予想を上回る赤字を見込む結果となった。

市は「日帰り温泉施設は市民の福利厚生施設として、宿泊施設は観光の拠点施設として広く利用されていることから、厳しい経営状況であっても市が責任をもって支援する必要がある」と判断。赤字分を補助金として支出する方針を決めた。

一方、市は21年度も厳しい状況が続くと予想。コロナの影響を考慮し、宿泊施設や山小屋は年間稼働率の目標を当面50%とすると収支はおおむね均衡するが、日帰り温泉施設は20年度の実績から利用率を19年度比60%と想定すると約5400万円の赤字が見込まれるとした。

このため、市は同額を指定管理委託料として21年度当初予算に計上。今後、コロナの感染状況が落ち着き、営業利益が改善した場合には年度末に精算し、返還してもらうとしている。

市商工観光部の竹村和弘部長は「伊那市観光としても人件費や諸経費の削減、地道な売り上げ増など最大限の努力を行ってきた。いずれも市にとって重要な施設」と理解を求めている。

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