パラレジン普及へ セイコーエプソンら3社協力

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微細藻類ユーグレナ(和名ミドリムシ)を使った環境関連の技術開発に取り組むユーグレナ(東京都)、セイコーエプソン(諏訪市)、日本電気(NEC、東京都)は29日、ユーグレナを由来とするバイオマスプラスチック「パラレジン」の技術開発と普及を目的とした共同事業体の設立を発表した。2030年までに20万トンの供給体制を構築する方針。試算では、二酸化炭素(CO2)排出量を約37万トン削減できる。

パラレジンは、ユーグレナの独自成分で食物繊維の一種である「パラミロン」と英語で樹脂を意味する「レジン」から成る造語。共同事業体「パラレジンジャパンコンソーシアム」は3社が幹事企業となる。自然界で分解されるプラスチックなどを研究する東京大学の岩田忠久教授(生物材料科学)が支援し、参画する民間企業や自治体と協力して石油由来のプラスチックからの代替を図っていく。

コンソーシアムで、セイコーエプソンは、乾式オフィス製紙機「ペーパーラボ」で培った古紙を細長い繊維にまで分解する技術を生かし、ユーグレナの培養に必要となる栄養分を作る。ユーグレナ社は2005年に確立したユーグレナの屋外大量培養技術を生かし、パラミロンの抽出、精製を行う。NECは利用を希望する企業の要望や用途に応じたパラレジンとなるよう調整し、規格化する。

同日の発表では、製品化の一例として、セイコーエプソンが製造した腕時計用と同じ大きさの極小歯車や、コンソーシアム参画企業が成形したラジコンヘリコプターの尾翼などが示された。

岩田教授は「パラレジンはバイオマスを原料として作られ、自然界に出ても最終的に水と二酸化炭素に分解される機能を併せ持つ」と説明。ユーグレナ社の出雲充社長は30年までにバイオマスプラスチック約200トンの導入を目指す国の戦略に言及し、「持続可能な社会の実現に向け、国のバイオマスプラスチック導入目標の一日も早い達成に寄与したい」と述べた。

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