文化芸術の場拡充を アシテジ世界大会シンポ

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子どものための文化芸術の振興について考えたアシテジ世界大会のシンポジウム=30日、茅野市

諏訪地域などで開催中の子どものための舞台芸術の国際イベント「第20回アシテジ世界大会/国際子どもと舞台芸術・未来フェスティバル」のシンポジウムが30日、茅野市民館で開かれた。識者の講演で社会を生き抜く力を養うための芸術活動の必要性などを考え、活動推進のために関係者らが個々に何ができるかを考えた「マニフェスト」を共有。芸術に触れる機会に格差が生じないよう、文化活動の場をさらにつくり出していくことなどを確認した。

オンラインを含め約60人が参加した。”未来への提案”として講話した識者は、貧困や差別の社会問題に直面し、人工知能が台頭する社会で「人と人との温かい関係や、多様性を認め合う社会づくりの重要性が増している」と指摘。そのために演劇やダンスなどで「どう伝えるかを考えさせ、共感力や創造力を養うことが大切」と述べた。

別の識者は、文化施設を造る箱物行政やイベント実施などに偏る自治体に苦言を呈し、「障がい者など社会的少数者を含めて誰もが芸術に触れる機会を実現する”人権政策”としての施策推進が求められている」と強調した。

その後、大会に向け重ねたミーティングで関係者らが考えたマニフェストを共有。▽行政に「文化的人権の保障」を満たす施策実現を提案する▽施設や病院生活を送る子どもにアートに触れる機会をつくる-などの取り組みを継続することを誓い合った。鹿児島県から参加し、芸術鑑賞の提供活動をする入本敏也さん(58)は「改めて文化芸術の権利や施策を拡充していく必要性を感じた」と話した。

同国際イベントは、東京と諏訪の2地域で実施され、シンポジウムの他に国内外の演劇や伝統芸能など約120プログラムを上演している。31日に閉幕する。

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