ニシザワデパート6月閉店 老朽化で取り壊し

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6月に閉店することが発表された「ニシザワデパート」

総合小売業のニシザワ(伊那市)は5日、同市荒井(通り町)の老舗百貨店「ニシザワデパート」を6月28日に閉店すると発表した。1967年12月の完成から50年以上が経過。老朽化や耐震性の問題があり、取り壊しを決めた。跡地には店舗兼賃貸住宅を新たに建設する計画で、地域住民の利便性の確保やまちなか居住人口の増加につなげていきたい考えだ。

同店は1924年に書店として創業。67年に鉄筋地上6階・地下1階建ての建物が完成、地方百貨店として歩んできた。生活環境や商業環境が変化する中でも建物の修繕を繰り返しながら営業を続けてきたが、昨今の相次ぐ自然災害の発生を考慮し、取り壊しを決めた。

新しい建物は4階建てで、1階に店舗、2~4階に賃貸住宅を整備する計画。同店を中心に周辺4棟を取り壊し、権利者らで組織する協議会を事業主体として建設を進める。建物の解体には市街地の環境の整備改善や土地利用の高度化を支援する国の補助金を活用。事業採択を受けて、「伊那まつり」終了後の9月下旬ごろから取り壊し工事を始める予定だ。

老舗百貨店の閉店を惜しむ声も上がった。近くで金物店を営む内山和夫さん(72)は「まちのシンボルだった。昔は屋上に観覧車があり、乗った」。中心市街地の商店主らでつくる「伊那まちの再生やるじゃん会」の会長としてまちの活性化に取り組む内山さん。「寂しさとともに期待感もある。新しい建物がまちの活性化につながることを願う」と話した。

南箕輪村の70代の女性は「最近はあまり行ってなかったが、子どもが小さい頃はよく連れて行った。この辺では唯一のデパートだった」と懐かしんでいた。

同社は「地元のお客さまのお役に立てることを願い、建物の修繕を繰り返して何とか営業を続けてきたが、自然災害が多発している昨今、万一の災害の発生を考慮し、取り壊すことを決めた」と説明。「長年のご愛顧に対し心から感謝し御礼申し上げます」としている。

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