2016年09月03日付

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近頃、スマートフォンを片手にうろつく人を見かけると「ポケモンGOか」と思ってしまう。子どもの遊びと思いきや中高年層の心もつかみ、孫と一緒にと、スマホを買うお年寄りもいるそうだ▼実際の地図を利用したゲームで、自分が歩くと画面中の主人公も歩く。そうして周辺に潜む架空のモンスターを見つけ、ボールをぶつけて捕まえる。大きく育てて愛好者同士で強さを競ったりもする。昔でいうところの宝探しに昆虫採集、射的、紙相撲とあらゆる遊びの要素が詰まっている▼意外なのはゲームの要所として地域に実在の石造物や神社仏閣などが使われていること。地元の人でも見落としそうな路肩の石碑がにわかに注目され、地域資源として意識される。ゲーム内では歩いた距離で育つモンスターもいて、ウオーキングの意欲にもつながる▼ただし、遊び手が注視するのは石造物ではなくスマホ画面。夢中になるあまり死亡事故も起きた。公共施設では歩きスマホの危険を訴える注意看板が目につく。周囲に被害や不快感を与えないマナーの学習も必要だ▼使い方によっては歴史や文化の教育、健康づくり、観光や店舗の宣伝誘客など多様な活用のチャンスでもある。ゲーム目当ての来訪者をけむたがるより、彼らの目をいかに画面から離して取り込むか。店舗や観光施設には、新手のモンスター“スマホオタク”を捕まえるしたたかさもほしい。

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