2021年4月7日付

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ルワンダ人の小学校教諭マユマ・ガブリエル(27)とはアフリカ旧ザイールの町で会った。当時旧ザイールは大統領の独裁政治で公務員に給料を支払わず、軍人は銃をちらつかせて人から金品を奪い、生きていた。日本人は絶好の”カモ”で、実際には存在しない通行料をせびられ、軍人と言い争っている場面に割って入り、助けてくれたのが彼だった▼当時ガブリエルはルワンダ内戦の戦禍を逃れ、隣国に住む姉の家に行く途中だった。内戦は1国に住む二つの部族の対立の末に勃発し、数えきれないほどの犠牲者が出た。彼自身も親兄弟を襲撃されて失った。友人宅にいて助かった本人は「この国にいたらやられる」と出国したという▼彼とは目的地が同じ方向だったので31日間を一緒に旅した。普段の彼は温厚でよく笑った。だが、内戦の話になると「神はルワンダを見捨てた」といい、顔を曇らせた▼他に「先進国ではよい家に住んで仕事以外の楽しみがあるのに、ここでは食べて飲むことが精いっぱい。飢えた人も多い」「政治指導者の多くが自らの手で築くことをしない」「もっと教育が必要だ」と嘆いた▼アフリカのエチオピアで今、軍事衝突が強まっている。インドの指導者ネルーは「ある国の平和も、他国がまた平和でなければ保証されない。この狭い相互に結合した世界では、戦争も自由も平和も全て連帯している」と言葉を残している。

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