天竜川本流の境界線拡張 天竜川・下伊那漁協

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天竜川本流入会地拡張の南限となる下伊那郡高森町―豊丘村間に架かる万年橋

天竜川漁協(伊那市)と下伊那漁協(飯田市)は、両漁協の漁業権が重なる天竜川本流の境界線「入会地」を4月から試験的に拡張した。距離は旧入会地の約150メートルから南北各2・5キロ、総延長5キロに広げた。拡張は本流だけが対象。入会地内では2漁協のうち1漁協分の漁業権(遊漁券)を所持していれば釣りが楽しめる。

両漁協によると「5キロに及ぶ入会地は県内でもまれ」。3月31日付で拡張の覚書を交わした。天竜川本流の入会地は、これまで中川村渡場の小渋川と下伊那郡松川町の片桐松川を結ぶ約150メートル間だったが、新たな入会地は、北限が中川村田島の天の中川橋上端、南限が下伊那郡高森町と豊丘村に架かる万年橋下端となる。期間は4月1日から来年3月31日。

今回の拡張では、例えば天竜川漁協の漁業権所有者が、大型渓流魚のポイントで知られる下伊那漁協管内の宮ケ瀬橋付近(松川町)で釣りができるほか、下伊那漁協の漁業権所有者は川幅の広い中川村の本流で長ざおを使ったアユ釣りを楽しむことができるなど互いに利点が多い。

今後、アユ釣りは下伊那漁協エリアが6月5日、天竜川漁協エリアが6月12日に解禁になる。これに伴い、下伊那漁協は1匹10グラム前後のアユの稚魚を4月中に中川村内の天竜川へ300キロ放流。天竜川漁協も天の中川橋付近へ300キロを放す計画だ。秋から始まるアユのコロガシ漁や網漁は各漁協の規則に従う。

天竜川水系は10年以上前から東側の山崩れにより、河川水が白濁する傾向が顕著。特に下伊那漁協管内の天竜川は上流の松川町にある発電所から出る濁った排水が影響し、下流全域で「釣りにならない状態」が続いている。

今回の入会地拡張は「発電所の排水路よりも上流でアユを釣りたい」という愛好者の要望を受け、 下伊那漁協の下島保徳組合長(74)が天竜川漁協に打診し実現した。下島組合長は「双方の組合員に好評なら来年度以降もエリア拡張を継続したい」と話す。天竜川漁協の原隆義理事(59)も「境界を接する漁協同士が協力することで、釣り人口が増えて、経営面でプラスになればうれしい」と期待した。

問い合わせは天竜川漁協(電話0265・72・2445)、下伊那漁協(同0265・23・0327)へ。

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