「買い物弱者」高齢者の2割 茅野市実態調査

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茅野市に住む75歳以上の高齢者のうち、移動手段がなく自力で買い物や病院などに行くことができない人が2割近くいることが、同市の市民活動団体「福祉21茅野」と市議有志でつくる「買い物弱者問題等検討議員連盟」が共同実施した調査で分かった。家族や友人、近隣住民が支えている実態や、路線バスやタクシーといった公共交通が「買い物の足」になっていない現状が浮き彫りになった。

調査は75歳以上の単身高齢者と高齢者のみの2698世帯(同様の調査を実施した金沢、南小泉除く)を対象に実施。世帯構成、運転免許や移動手段の有無、困り事など7項目を尋ねた。民生委員を通じて2~6月に調査票を配布・回収し、1249世帯(46・3%)から回答を得た。

それによると、買い物や病院、温泉施設に「自力で行けない人」は18・9%。地区別だと、泉野37・8%、北山28・6%、玉川20・9%、宮川18・9%、中大塩・ちの各16・6%、豊平15・3%、湖東14・6%、米沢14・5%で、市街地から遠い八ケ岳山麓で高い割合となった。

自力で行けない人の65・7%は「家族」が買い物を代行(複数回答)。「友人や近隣住民」は9・3%、「ホームヘルパー」が7・6%だった。民間の「宅配などを利用」も24・1%あった。内訳は生協等14・8%、宅配弁当5・1%、宅配食材2・5%、個人商店の配達1・3%、移動販売0・4%となっている。

地区内に気軽に利用できる有償送迎サービスが「必要だと思う」と答えた人は45・9%で、「思わない」の23・8%を上回った。同サービスへの要望は湖東67%、北山58・2%、玉川50・6%と岳麓で比較的高く、他地区でも30~40%。

困り事(複数回答)の最多は「行きたいときに行けない」の17・5%。「交通費が高い」9・1%、「行く手段がない」7・9%、「家族や友人に頼みにくい」6・3%、「バス停が遠い」5・5%などが続いた。自由記述でも、路線バスの使い勝手の悪さやタクシーの料金の高さを訴える意見が目立ち、将来的に「運転できなくなったら困る」と不安を訴える声も数多く寄せられた。

福祉21茅野の小口晋平代表幹事は「自力で行ける人と行けない人の支援を2段構えで考える必要がある。情報を公開し、公共交通や大型商業施設、個人商店、移動販売といった当事者が話し合う場を持ちたい」と語り、市民の暮らしを支える新たな仕組みづくりの必要性を指摘。議連の北沢千登勢会長は「今困っている人にできることは何かを考えたい。課題の解決に向けて議論を喚起していきたい」と力を込めた。

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