2021年4月16日付

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店や公共施設などで周囲の視線が気になり、マスクをしていないことに気が付いて慌ててポケットを探ることがある。新型コロナウイルスの感染拡大から1年が経過し、マスク生活もすっかり日常化した。とはいえ時には息苦しさを覚え、ずらしたくなることもある▼職場でマスク着用を拒んだことを理由に雇用を打ち切ったのは違法だとして、近畿地方の男性が会社を訴えた。男性はアトピー性皮膚炎で、マスクを着用すると症状が悪化する恐れがあったと主張しているという▼この男性ばかりではなく、マスクの着用が困難な人は少なくない。男性のような皮膚のほか、心肺や気管などに何らかの病気や障がいのある人、高齢者や乳幼児など。発達障がいのある人の中には触覚や嗅覚などの感覚過敏などの特性がある人もいるそうだ。マスクの着用をめぐる、店舗や電車などでのトラブルも報じられる▼マスクを着用できない人に対し、周囲への理解を呼び掛けるカードやバッジを配布している自治体もある。空間を共有する際は安易に排除するのでなく、距離を保つ、フェースシールドを使うなど、代替策を探ることも大切だろう▼社会生活を営む上でのマナーとして定着したからこそ、着用できない人への配慮が求められる。マスクをしていない人にすぐに厳しい目を向けるよりも、「何か事情があるのかもしれない」と想像する心の余裕を保ちたい。

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