変異株警戒「ここが正念場」 高木医師が警鐘

LINEで送る
Pocket

「ここが正念場だ」として感染予防の徹底を呼び掛ける高木宏明医師

新型コロナウイルス感染第4波の急拡大で、茅野市を中心にこれまでで”最大の波”が押し寄せている諏訪圏域。感染力が強く、重症化しやすいとされる変異株への警戒が高まる。「感染拡大は大人数での会食が起点だが、変異株の影響も感じる。地域の病床もひっ迫しつつあり、ここ2、3週間が正念場だ」。そう危機感を募らせるのは、諏訪中央病院(同市)でコロナ対策を指揮する高木宏明副院長(60)だ。いま感染の連鎖に歯止めをかけなければ「通常の対策では追い付かなくなる」と警鐘を鳴らす。

諏訪圏域では11~17日発表の感染者が86人に上り、うち60人が茅野市。集団発生があった圏域内の飲食店関連の感染者が目立つ。さらに、17日までに県内で変異株が検出された65例の半数を超える34例が諏訪圏域の感染者。直近の発症例が多いとみられる。

「一つの集団のなかで感染する割合が以前より高いと感じる。症状も重い傾向があるようだ」。地域の実情や医療現場の状況を踏まえ、高木医師は変異株の影響をこう指摘する。予防はこれまでと同じとして、手指消毒や正しいマスク着用など従来の対策を「気を引き締めて徹底する」ことを求めた。阿部守一知事も変異株への警戒を強め、大人数・長時間の会食は「自宅の場合も含めて」自粛するよう呼び掛けを強めている。

一方で高木医師は、大人数での会食が感染の拡大起点となり、さらに家族などへと連鎖が起きていると指摘。客足が遠のき苦境に立つ飲食店への理解を示しつつ、「会食はリスクが高い」として人数を絞って短時間で食事をとり、席の間を空けるなどの対策を求める。集団発生が起きた飲食店での会食が、感染が比較的落ち着いていた時期であったことも踏まえ、茅野市などは関係者らへの誹謗中傷がないようにも呼び掛けている。

直近の感染例は、働き盛りの40~50代が多い。感染経路が不明のケースもあって、今後、家族のほか、職場や学校といった地域での広がりが懸念されるという。感染者向けに確保する圏域内の専用病床も「ひっ迫しつつある」とした高木医師は「いまが分岐点だ。封じ込めに失敗すれば手に負えなくなる」。自粛疲れが見受けられるとしつつも「短期間の辛抱が必要。皆さんの対策の質の高まりにかかっている」と強調した。

感染者が増えてウイルスが病院に入り込めば「院内発生による機能停止で患者の行き場がなくなり、命が救えない事態に発展しかねない」とも危惧。県クラスター対策チームの西垣明子保健・疾病対策課長も16日の市側との非公開の懇談で「感染者増とともに高齢者施設への警戒も必要」と話したという。

おすすめ情報

PAGE TOP