岡谷蚕糸博物館紀要 11年ぶり15号発刊

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11年ぶりに発行された岡谷蚕糸博物館紀要第15号

岡谷市の岡谷蚕糸博物館は、蚕糸業に関する証言や研究の成果を記録した「岡谷蚕糸博物館紀要」第15号(2020年度版)を発行した。09年度を最後に休刊していたが11年ぶりに復活。同館の歩みや聞き取り調査の記録、最新のシルク開発の報告などをまとめた。髙林千幸館長は「今後も継続して発刊したい」としている。

紀要は1996年度に創刊し、09年度まで毎年発行。岡谷の製糸工場で働いた人の聞き取り調査で得た証言をはじめ、蚕糸業界や研究機関の最新情報などを掲載してきた。同館によると全国に200人以上の定期購読者がいたといい、そうした人たちの復刊を望む声も今回の発行の後押しになったという。

第15号はA4判100ページ。巻頭カラーでは、リニューアルオープン以降7年間の同館の歩みを企画展のポスター写真などで紹介。本編では聞き取り調査の記録、蚕を使った抗ウイルスワクチン開発などの研究報告、小学生が取り組んだ蚕学習、繭人形の作り方などを収録した。

聞き取り調査の記録では、宮坂製糸所を今年1月末に退職した中山ふじさん(91)=同市=の証言を掲載。13歳から4カ所の製糸工場で糸取りを続けてきた中山さんが、時代とともに移り変わる繰糸機械を扱った記憶などを振り返っている。

同館では「時代の流れで蚕糸業が縮小する中、今、残さなければならないものを形にして伝えたい。シルクのまち岡谷の活動を全国に向けて発信したい」としている。

500部製作。1部1300円(税込み)で同館と笠原書店で販売。過去号は1部1000円(同)で同館で取り扱っている。問い合わせは同館(電話0266・23・3489)へ。

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