2021年4月27日付

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老舗の菓子店が、店の看板になるほど有名な菓子を新しくした。商品名も価格もパッケージもそのままだが、半世紀以上手を加えてこなかった原材料のチョコレートを変えた。消費者の好みの変化に合わせようと、甘さを少し抑え、ビターな味わいを加えてより高級感を出した▼伊那を代表する銘菓として贈答や土産用に利用されていた菓子だったが、新型コロナの影響で販売量が激減していたそうだ。同店では「コロナのせいばかりにしてはいられない」と年明けから改良に取り掛かり、原材料の配合を研究しながら試作を重ねてきたという▼例年なら年始からバレンタインデー、ホワイトデーへと続く多忙な時期を迎えているはずだった。販売量が減ったことで時間ができたというから、コロナ禍が生んだ商品開発のチャンスだったのかもしれない▼新しい生活様式の中でどうやって仕事をし、生き残っていくか―。いろいろな分野で挑戦が始まっている。研修会の講師として全国を飛び回っていたコンサルタントは通信技術を活用してオンラインで仕事をしている。自身の歌に介護予防の体操を振り付けて広めている音楽療法の先生は、DVDを作り、動画を配信してニーズに応えている▼老舗の銘菓は今月中旬から店頭に並んだ。「この味がお客さまに受け入れてもらえるかどうかですが…」と5代目店主。将来を見据えた挑戦は店の歴史になるはずだ。

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