2016年09月07日付

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「役回り」とは「割り当てられた役」などの意味があるが、多くの辞書には「損な」という形容詞を付けて使う用例が見られる。できれば敬遠したい役どころを言うようだ▼そんな役と言えばやや言い過ぎかもしれないが、ある団体の会計の責任者を引き受けることになった。他の役員を含めてなり手がおらず、順番で回ってくる。従ってよほど特別な事情がない限り断ることはできない▼不安はあったが、パソコンの表計算ソフトという文明の利器もあると楽観的に考えていた。ところが、所詮は素人。いざ書類の作成を始めてみると簡単にはいかない。領収書などのデータをパソコンに打ち込んでいくが、どうしても金額が合わない。結局、印刷した表と伝票を突き合わせ、一つずつ確認していく▼「どこがデジタル時代だ」とぼやきながらアナログな作業を続ける。そんなことを何度か繰り返し、ようやく収支が一致するところまでこぎつけた。真夜中だったが、うれしさのあまり思わず大きな声を上げてしまった。会計監査のはんこをもらい、無事お役御免となった▼近年、自治会などの役員のなり手がいないことが話題になる。どんな組織も必要性があって存在し、その恩恵を受けているが、普段から関心を持つことは少ない。そんな他人任せの姿勢が自分にもあったことを今回の経験を通して感じた。このことは役を終えても忘れないようにしたい。

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