戸田祐暉の大作など16点展示 諏訪市美術館

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早逝した日本画家、戸田祐暉の大作やデッサンを展示している会場

伊那市出身で諏訪地方の画壇にもゆかり深く、29歳で早逝した日本画家、戸田祐暉(1921~1950)の特集展示「生誕100年戸田祐暉とその周辺」と、諏訪市制施行80周年記念して地元出身の作家12人が表現した「諏訪の風景」展が22日、諏訪市美術館で開幕した。諏訪を舞台に自身の作風を追求し続ける作家たちの姿、作品からこの地域の文化の歴史も見て取れる特別展。7月18日まで。

戸田は現伊那市東春近に生まれ、幼少時の病気で左足の自由を失って農業を継げず、画家を志して16歳で上京。日本画家の児玉希望に師事し、下諏訪の叔父の家に身を寄せて制作に励む傍ら、諏訪美術館(現美術館の前身)の発足に際して理事を務め、地元作家との親交を深めた。20歳の時の作品が新文展(日展)に入選するなど画壇での評価も得たが、戦後、日本画界の潮流の変化に翻弄され、29歳で自死した。

同展では初期の習作から亡くなる前までの16点を紹介。21歳ごろに筆を振るった「農家の秋」は縦約2.5メートル、横約2メートルの大作で、「風景と人々の暮らしに向けた丁寧で優しいまなざしが感じられる」(仁科可奈子同館学芸員)。特に晩年作は「描写を越えた自分の表現を必死に模索、追求している様子がうかがえる、まさに命懸けの作品」だ。

一方、「諏訪の風景」展は洋画、日本画、版画、写真、革工芸など多様で、1913年から現代までの諏訪の風物や風景など独自のタッチと視点で表現した個性豊かな作品が並ぶ。

5月30日午前11時から「おはなし鑑賞会」を市役所ロビー、7月3日午後2時から同館で学芸員のギャラリートークを催す。開館時間は午前9時~午後5時。毎週月曜、祝日の翌日は休館。入館料は小中学生150円(諏訪地方の小中学生は無料)、高校生以上310円。問い合わせは同館(電話0266・52・1217)へ。

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