2021年5月25日付

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「一身上の都合により議長を辞任したい」。議会の取材を始めて間もないころ、ただごとではないと思える事態に動揺した記憶がある。理由を問えば申し合わせによる2年任期の満了。自身の無知を恥じながらも、その説明を省いた議会運営に不親切さを感じた▼前回統一地方選から2年が経過した今春、多くの議会では内輪のルールに基づき議長が辞任している。地方自治法で議長任期は議員任期(4年)と定められているが、実際は2年程度で交代するのが慣例。辞任を拒否した議長がニュースに取り上げられてしまうほど当たり前の決め事なのだ▼そもそも「申し合わせ」とは何なのか。住民は理解しているのだろうか。合理性の有無を問わず、議会には不文律の慣習が多い。議員自身が線引きした「当たり前」が、その活動自体を分かりにくくしているように思える▼会派構成もその意図を理解するのは難しい。単純な保守と革新の対立構造であれば分かりやすいが、同類項と見なしていた議員が離散したり再統合したり。採決では同一会派内で賛否が分かれるケースもあり、結局何がしたいのか見えにくい▼会派では同じ理念を共有する議員が集まり、調査や研究、議論を重ねている。地域に根差した政策集団として期待される役割は大きい。議員自身がそれを認識し、活動を通じて存在意義を示してくれれば地方政治への関心も高まるかもしれない。

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