2021年5月30日付

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「関係人口」という言葉を知ったのがちょうど3年前の今ごろだった。観光などで地域を訪れる「交流人口」と、その地域に移住する「定住人口」との間で、地域と関わり、担い手となる人々のことを言う▼それからは本紙の紙面にもたびたび登場するようになったが、その後に続く言葉は「~の創出を図る」「~を増やしたい」などが多く、掛け声が先行していて結果に結びついているとは言い難い印象がある▼最近では県観光機構と民泊の仲介サイトAirbnb(エアビーアンドビー)のパートナーシップ締結の会見で繰り返し言及された。まさに「関係人口」創出が目的の締結で、会見では「暮らすように旅をする」「人と人とのつながりを求める旅」「行き付けの田舎に何度も訪れる」などの言葉で「関係人口」の意義が説明された▼翌日に開かれた、県と市町村、民間団体でつくる田舎暮らし『楽園信州』推進協議会の冒頭、阿部守一知事が「人と人との絆だったり、優れた自然環境だったり」の「お金に換算できない価値観を長野県から訴えかけていきたい」と述べたのも根底に通じる思想があると感じた▼いずれの会合でもコロナ禍で価値観が変わったのだと強調されていた。ただ、「関係人口」は3年以上前からあった言葉なのだから、変わったというより、変化の速度が上がっているつもりで今後のことを考えたほうがいいのかもしれない。

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