五輪ボート事前合宿 受け入れ判断慎重に協議

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東京五輪事前合宿の受け入れの打診を受けている下諏訪町の「下諏訪ローイングパーク」

東京オリンピック・パラリンピックに向けた事前合宿の中止が全国で相次ぐ中、ボート、カヌー競技出場国の事前合宿誘致を目指してきた下諏訪町が、判断に揺れている。町はこれまでにアルゼンチンとイタリアの2国から受け入れの打診があったことを明らかにしているが、受け入れた場合も新型コロナウイルス感染対策のため住民との交流が制限されるほか、自治体に選手の管理責任があるとする指針を国が示しているため、感染対策や移動などで町の負担が大きくなることが見込まれているためだ。

町は世界レベルの選手たちに県内唯一の漕艇場「下諏訪ローイングパーク」を使ってもらい地元競技者の意識向上につなげようと、3年ほど前から事前合宿誘致に注力してきた。受け入れの打診は今年4月にアルゼンチンからあり、さらに今月7日、新型コロナの影響で選手村の受け入れ期間が短くなったことから、急きょイタリアからも受け入れの希望があった。イタリアは2016年リオデジャネイロ五輪で銅メダル2個を獲得した実力国。両国とも7月上旬から中旬にかけての受け入れを希望している。

町によると、国のガイドラインでは到着後の選手については自治体に管理責任があるとしている。選手には毎日新型コロナ感染を調べるためのスクリーニング検査を実施することが求められており、費用は原則として自治体が負担する。宿泊施設と移動に使うバスは貸し切りが必要で、地域住民との接触がないよう動線を確保しなければならない。

選手と地域住民の交流について、町は対面では難しいとする。一方で地元のボート競技関係者からは、受け入れによる競技者の士気向上や競技人口の増加を期待する声もある。県ボート協会の木下芳樹理事長(57)=諏訪市=は「交流はできないとしても、一流選手の練習をひと目見られるだけで競技をしている人はすごいと感じる。見られるなら見たい」と話す。

漕艇場では7月には全国中学選手権大会や 国体北信越ブロック大会を予定しており、日程の調整も大きな課題となっている。宮坂徹町長は「2国の話を聞き、町として可能性を協議しているところ。受け入れるのであれば選手と町民の交流はリモートで行うなど、できる方法を考えたい」と話している。

町は6月4日までに結論を出し、同日の町議会全員協議会で正式な方針を発表する。

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