中アのライチョウ越冬確認 駒ケ岳周辺で13羽

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中央アルプスで国天然記念物ライチョウの復活に取り組む環境省は2日、4月下旬~5月末にかけて実施した現地調査で、13羽が越冬して駒ケ岳周辺で生息していることが分かったと発表した。生息の確認は昨年10月以来。同省は今夏、つがいをケージで保護するなどの繁殖・保護活動に取り組む。

中アでは2018年、北アルプスから飛来したとみられる雄1羽が半世紀ぶりに目撃されたことから、同省は中アの個体群を復活させるための事業を進めている。昨年8月には、北ア乗鞍岳から3家族19羽を「移住」させ、現地調査を重ねてきた。

今年度初めての現地調査は、4月下旬~5月末にかけて5回実施。登山者からの目撃情報を含め、雄5羽、雌5羽の計10羽の個体を確認した。このほか5月中旬以降に同山域の三ノ沢岳や檜尾岳、熊沢岳周辺で、それぞれ少なくとも1個体が生息している痕跡も確認したという。つがいも駒ケ岳周辺で3組みられ、このうち1組の雄は18年に飛来した個体だった。

同省信越自然環境事務所(長野市)の小林篤さんは「半数以上の13羽が冬を越したことは大変喜ばしい。今後の事業への大きな第1歩となった」と話した。

今年度事業では、ライチョウを捕食者や低温から守るために、ひながふ化した7月下旬~8月上旬にかけて家族ごとケージで保護する。併せてニホンザルの追っ払いや捕食者対策試験を実施する。

今年度は、新たに誕生した家族を茶臼山動物園(長野市)など2園に移して増殖する事業も計画しているが、今後の調査結果や繁殖状況などを踏まえて決定するとしている。

中アでライチョウを目撃した登山者らには、静かに観察することを呼び掛けるとともに、中央アルプスロープウェーしらび平や千畳敷両駅、宝剣山荘に設置したライチョウ観察情報収集カードへの記入や目撃日時、場所、標識足輪などの情報を同事務所(電話026・231・6573)まで寄せてほしいとしている。

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