旧岡谷市役所庁舎保全基金を創設 岡谷市

LINEで送る
Pocket

市が基金を創設し保全事業に取り組む旧岡谷市役所庁舎

岡谷市は、国登録有形文化財である旧岡谷市役所庁舎の建物保全事業の財源を積み立てる基金を創設する。旧庁舎は1936(昭和11)年の完成から85年が経過し、老朽化が進んでいる。市は歴史的価値がある建物を市民の貴重な財産として後世に残すため、今後の大規模改修などに必要な財源を確保する。

旧庁舎は製糸家の尾澤福太郎が市制施行を記念して私財で建築し市に寄贈。市内製糸工場が世界経済の不況で打撃を受けた当時、平野村(現岡谷市)が製糸産業一本の産業都市から工業都市への発展に向けて再出発を図るために市制施行が強く望まれたという背景がある。鉄筋コンクリート造2階建てで延床面積1517平方メートル。瓦ぶきの屋根、タイル張りの外壁が当時としては近代的だった。

市によると、これまでも部分修繕を行ってきたが、「施設の経年劣化が激しく、根本的な保全に取り組む必要」が出てきた。今年4月の市制施行85周年記念の講演で旧庁舎の建設にまつわる話がされたことを機に、市に寄付金の申し出が寄せられるなど旧庁舎の保全に対する「機運が高まってきた」こともあり、将来の改修を見据えて基金創設を決めた。

市は基金に関する条例を10日開会の市議会6月定例会に提出する。基金では寄付金や市予算などを積み立てる。市は「旧庁舎は岡谷市のシンボル。保全のために基金をつくる」と話した。

旧庁舎は87年まで市役所、2015年3月までは岡谷消防署庁舎として使われた。現在は「おかや文化振興事業団」が利用している。

おすすめ情報

PAGE TOP