朗読劇「井月さ」稽古に熱 東部中演劇部

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朗読劇でにらめっこの練習をする部員たち(撮影のためマスクを外しています)

幕末から明治期にかけて伊那谷を漂泊した俳人、井上井月(1822~87年)を知ってもらおうと、伊那市東部中学校の演劇部は9月11、12の両日、市内のいなっせで開く「千両千両井月さんまつり」と「信州伊那井月俳句大会」で、朗読劇を上演する。作品は、子どもと井月の触れ合いを描く「井月さ」。コロナ禍でも諦めない決意を胸に、部員24人は「生の舞台を届けたい」と熱のこもった稽古に取り組んでいる。

オリジナルの作品で、明治初期の伊那谷が舞台。貧しい子どもたちが井月を慕い、読み書きを習う粗筋だ。井月の口癖「千両千両」や、句、童謡、地元の方言を取り入れながら、天真らんまんな子どもの姿を情感込めて演じる。

6月上旬、マスク姿の部員たちは台本を手にし、何度もせりふを交わす。「さすが井月さだない。うめえもんだない」。使い慣れない方言に苦戦しながらも、声に抑揚を付けて感情を表現。昔ながらの遊び「にらめっこ」の場面では、観客席に向かってパフォーマンスをするなどの演出を加えた。

今回の公演は、同部が今年1月から3月にかけて、伊那市有線放送農協(いなあいネット)の番組で朗読劇を披露したことがきっかけ。今秋のイベントを主催する井上井月顕彰会と同大会実行委員会からそれぞれ出演依頼があった。

部長の生徒(14)は「ステージに立ち、観客の顔や反応をじかに見られたらうれしい。子どもの純粋さや意欲を大切にして演じたい」と意気込む。

県伊那文化会館認定の演劇アドバイザーで、脚本・演出を担当する阿部裕吉さん(73)=同市東春近=は「井月の人物像とともに、昔ながらの遊びや方言を伝える。いろんな世代に観てほしい」と話している。

上演するのは全4話で、1話につき約25分。11日に1、2話、12日に3、4話を届ける予定。

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