パレスチナの現状学ぶ アンの家が講演会

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パレスチナ問題について理解を深めた講演会

パレスチナ刺しゅうの販売などを通じて現地を支援している手芸品販売のアンの家(諏訪市諏訪)は12日、パレスチナを学ぶ講演会を諏訪市総合福祉センターで開いた。約30人が参加。中東問題に詳しい識者ら3人が講師を務め、自らの活動から見える現地の状況を報告した。関心を向けることが現地支援の第一歩になると伝えた。

講師は東京大学名誉教授で信州イスラーム世界勉強会代表の板垣雄三さん=諏訪市=、パレスチナ人とイスラエル人が共同生産するオリーブ製品の販売を通じて現地を支援するパレスチナ・オリーブ(甲府市)の皆川万葉さん、パレスチナとの演劇交流を実現した東京都市大学塩尻高校3年の林充希さん=諏訪市=の3人。

このうち、皆川さんはパレスチナ人による暫定的な自治が宣言されたイスラエルとパレスチナ解放機構との間の和平協定「オスロ合意」(1993年)に疑問を感じ、関心を持ち始めた。学習ツアーや短期留学などを通じて現地を継続的に訪れ、オリーブオイルの品質の高さを実感。オリーブ製品を安定的に購入し、現地の生活改善を図る「フェアトレード」事業を立ち上げた。

取り扱っているオリーブオイルやオリーブせっけんは、パレスチナ北部にあるガリラヤ地方とワディ・アーラ地方(49年からイスラエル領)を中心に活動する女性中心の団体「ガリラヤのシンディアナ」が生産している。二つの民族が手を取り合って運営しており、コロナ禍でも生産体制を維持している。一方で主に業務用の国内販売が打撃を受けており、「作れるのに売り先がない」(皆川さん)状態が続いている。

皆川さんは「オリーブオイルが好きだからというのがきっかけでも構わない。購入を通じてパレスチナの人たちとつながることができる」と述べた。イスラエルは多民族国家であることからパレスチナ問題の根本的な解決に向け、「人種や宗教が異なっても共生できる国家を目指すしかないのでは」と語った。

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