太陽光発電、条例化を検討 伊那市長方針

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伊那市の白鳥孝市長は16日の市議会6月定例会一般質問で、太陽光発電施設の設置に関する条例の制定を検討する方針を表明した。市はこれまで、「再生可能エネルギー発電設備の設置等に関するガイドライン」を設け、適正な発電事業の推進を図ってきたが、太陽光発電施設設置を巡るトラブルが相次いでいることから、条例化による規制の強化が必要と判断した。宮原英幸、唐澤千明両氏の質問に答えた。

市は環境や景観の保全、近隣住民との円滑な関係の構築などを目的に2015年にガイドラインを制定。しかし、太陽光発電施設の建設計画を巡り事業者と地元住民とのトラブルが相次ぎ、昨年、ガイドラインの見直しを行ったばかりだった。

市議会などからは条例化を求める意見もあったが、市は「許可行為や罰則を伴う条例制定は財産権の侵害や上位法との関係などからガイドラインの見直しで対応していく」として、条例化には慎重な姿勢を示してきた。

この日は西箕輪中条に設置された太陽光発電施設の問題が取り上げられた。建設予定地は埋蔵文化財包蔵地だったが、事業内容には土地の造成は含まれておらず、発掘調査は不要と判断。地元住民への説明会でも地ならし程度という説明があり、市は事業計画書で事業内容と説明会の実施状況調書で地元住民の同意を確認し、事業計画書を受理したという。

しかし、着工前に提出するよう求めていた着手届が提出されないまま工事が行われ、さらに下請け業者の現場担当者の判断で切土、盛り土による土地の造成が行われていたことが判明。その後に行った発掘調査で、造成工事が原因とみられる出土品の損傷が確認されたという。

白鳥市長は「計画書と違う内容の工事が行われた場合、ガイドライン違反を根拠として行政指導を行えるが、法令を根拠とした行政処分のような強制力はない」と指摘。こうした事例を踏まえ、「きちんとした規制を作っていかなければ、こうしたトラブルはこれからも発生していく」として、条例化を検討する方針を明らかにした。

終了後の取材に白鳥市長は「太陽光発電に限定した条例になる」とし、「伊那市としての姿勢をしっかり示していく」と強調した。

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