中ア駒ケ岳などでライチョウ抱卵確認

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中央アルプス駒ケ岳周辺で卵を温める二ホンライチョウの雌(12日撮影、環境省提供)

中央アルプスで国特別天然記念物ニホンライチョウの復活に向けた保護増殖事業に取り組む環境省は18日、駒ケ岳などで5つがいの生息が判明し、このうち3つがいで抱卵を確認したと発表した。ひなは7月上旬にふ化するとみられ、同省はひなのふ化後、家族ごと専用ケージに収容して守る「ケージ保護」を実施するなどして保護に取り組む。

同省の信越自然環境事務所(長野市)による調査は8~13日に行われ、昨夏に放鳥した個体など雄6羽、雌7羽の13個体の生存を確認した。駒ケ岳周辺では4つがい、宝剣岳から空木岳にかけての山域では1つがいが縄張りを形成。このうち3つがいの巣を発見し、抱卵を確認した。また、発見した三つの巣のうち一つは2018年に飛来した雌の巣で、飛来後初めて自身のひなが生まれる可能性があるという。
 
調査では、同山域南部と北端の2カ所で足跡やふん、砂遊びなどの痕跡も確認。5つがいとは別に2つがいが生息している可能性があるという。

中アでは18年に北アルプスから飛来したとみられる雌1羽が発見されたことから、保護増殖事業が進められている。19年と20年はともに北ア乗鞍岳から運んできた有精卵を飛来した雌に抱かせてひなを誕生させたが、天敵に捕食されるなどして2回ともひなが全滅している。同事務所の小林篤さんは「事業が順調に進んでいると認識。ひなが死なないよう引き続き全力で取り組んでいく」とした。

12日に撮影された2018年に飛来した雌の二ホンライチョウが生んだ卵。7月上旬にふ化するとみられる(環境省提供)

今年度は、保護した家族を茶臼山動物園(長野市)と那須どうぶつ王国(栃木県)の2園に移送して繁殖させる計画も予定。家族の飼育餌への慣れやひなの数などを踏まえて、実施を判断する。
 
ライチョウを目撃した登山者らには、静かに観察するとともに、ロープウエーの駅などに設置したライチョウ観察情報収集カードへの記入や、目撃日時、場所、標識足輪などの情報を同事務所(電話026・231・6573)まで寄せてほしいとしている。

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