太陽光発電設置で文化財損傷 再発防止策検討へ

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伊那市西箕輪中条の太陽光発電施設設置をめぐり、市に提出された届け出と異なる工事が行われ、埋蔵文化財が損傷した問題で、伊那市教育委員会は22日の市議会総務文教委員会で、再発防止策を検討する方針を明らかにした。今回のケースは文化財保護法違反には当たらないとみられ、どう再発を防いでいくかが課題だ。市教委は原因の究明を進めるとともに、県教委とも協議しながら今後の対応を検討する方針だ。

この問題は16日の市議会一般質問で取り上げられた。市側の説明によると、建設予定地は埋蔵文化財包蔵地だったが、事業内容には土地の造成は含まれておらず、発掘調査は不要と判断した。ところが、実際は切り土や盛り土など事前の届け出と異なる工事が行われていた。

市教委によると、一帯には旧石器から縄文時代の遺跡があり、過去にも縄文時代の住居跡や土器、石器が見つかった。今回の問題を受けて4月から行っている発掘調査ではこれまでに縄文中期の竪穴式住居跡3基や完全な形の土器2点が出土。また、かめを埋めて炉として使う「埋甕炉」が出土したが、工事が原因とみられる損傷があったという。

現在、事業者には県教委から顛末書の提出が求められているという。総務文教委では改めてこの問題が取り上げられ、「どこでも起こり得る問題。勝手に工事をしても後で顛末書を出せばいいということになる」として、市教委の対応をただした。

市教委生涯学習課は、文化財保護法では国の重要文化財や史跡、名勝、天然記念物を損壊した場合は罰則があるが、今回のケースはこれらに該当しないと説明。その上で、「県教委からも原因究明と再発防止について指示を受けている。県教委に報告、相談しながら対応していきたい」とした。

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