2016年09月11日付

LINEで送る
Pocket

外国に「ゆりかごの中で覚えたことは一生続く」という言葉があるそうだ。日本のことわざにあてはめれば、「三つ子の魂百まで」だろうか。子ども時代の体験や心に刻んだ思いは大人になっても鮮烈に残る▼今年の「防災の日」を前に8月末開かれた下諏訪町の総合防災訓練に、町内の小中学生が初めて参加した。「ジュニアの世代のうちから防災への意識を高めよう」という趣旨。希望を出した児童や生徒たち合わせて21人が集まった▼訓練内容は消火器の使用や炊き出しの配膳、給水袋に水を移す作業など。照れくさそうにしつつも熱心に体験する姿が目立ち、ともに中学3年の木暮陸君(14)は「知らないことがたくさん分かった」、樋口翔君(14)は「災害がもし起きたら、困っている人の話を聞いて手助けしたい」と言った▼ひと口に「子ども」と言っても、年齢が上がれば体力も知識も大人に近づく。災害で避難所でも設置されれば、危険のない仕事や手伝いで大きな力になる。訓練の体験はきっと、地域で自らが果たす役割を考えるきっかけにもなっただろう▼各地で子どもの防災意識を高める試みが急だ。諏訪市では今夏、小学校PTAが防災を中心とした体験型夏祭りを開いた。県外では校舎を使った防災キャンプをする学校もある。幼いうちの学びをしっかり身に付けるのは繰り返ししかない。取り組みが地道に続けられればいいと思う。

おすすめ情報

PAGE TOP