環境保全の草木染 富士見町社協「赤とんぼ」

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北門伸子さんと一緒にオオキンケイギクの煮汁で染めた布を干す「赤とんぼ」利用者

富士見町社会福祉協議会が運営する障がい者のための地域活動支援センター「赤とんぼ」で、利用者とスタッフが特定外来植物を染色材料にした草木染に挑戦している。同町広原の北門伸子さんに教わって昨年から草木染に取り組むが、強い繁殖力で在来植生を脅かす特定外来植物を資源として活用することで地域の環境保全にもつなげようと考えた。年内の商品化を目標に作業に励んでいる。

地元区の許可を得て抜去したオオキンケイギクを最初の材料に選んだ。「色を出すのが難しい木綿でも、濃く、いい色が出る。染料として素晴らしい」と北門さん。19日はスタッフや利用者と刻んだオオキンケイギクから色素を煮出し、木綿布などを入れてさらに煮ていった。

色を布に定着させる媒染により、ミョウバンを使った布は花のような黄色に、銅や鉄を用いた物は趣のある赤茶や深緑色が出た。乾かすと同じ色にはならず、1枚1枚に個性がにじみ出たかのよう。来月には特定外来植物のオオハンゴンソウで試す計画で、スタッフは「同じキク科で染料に向いていると思う。草木染を通じて環境保全にも貢献したい」と話す。

草木染は、コロナ禍で古紙回収や喫茶店経営、まきの製造販売といった従来の活動の縮減を余儀なくされたことから新たに始めた。染色資材の寄付など地域の人たちも後押しする。昨年度はハルジオンやヒメジョオンなどで手ぬぐいを制作し、花の刺しゅうも入れて商品化。すぐに完売する人気ぶりだった。

佐藤恵所長によると、多様な技法と工程があって利用者個々の「得意」を生かせることも魅力という。施設の畑では藍を育てており、今後は種から育てた藍や、町木シラカバの葉や樹皮でも商品づくりを進める考え。SDGs(持続可能な開発目標)の視点を持って、利用者や地域とともに取り組んでいく意向だ。

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