在来種「入野谷」ソバ 6年目の種まき

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「入野谷在来」の種まきに取り組む参加者

地元産在来種ソバ「入野谷在来」の復活に取り組む伊那市の「入野谷そば振興会」(池上敏明会長)は23日、種まきを同市長谷浦のほ場で行った。栽培を始めて6年目。この日まいたのは種を採取するための原々種で、来週には出荷用の種まきも行う予定。作付面積は過去最大の約3・7ヘクタール(原々種を除く)を予定している。

「入野谷在来」は、2014年に県野菜花き試験場(塩尻市)で、浦で採取されたとみられる在来種の種約20グラムが見つかったことがきっかけで復活に向けたプロジェクトがスタート。同試験場で増やされた種300グラムを譲り受け、浦のほ場で16年から栽培を始めた。

一帯はかつてソバの名産地として知られた「入野谷」(高遠の一部と長谷)と呼ばれる地域で、徐々に作付面積を増やし、昨年は約3・1ヘクタールで約2400キログラムを収穫。市内外のそば店に出荷され、新たな名物として期待されている。

浦のほ場は10アールほど。山あいにあり、他の品種との交雑を防ぐ狙いで設けた。この日は同会のメンバーら約15人が参加。小型の耕運機で畝を作り、手押し式の種まき機で種をまいた。

順調だと9月下旬から10月初めごろ収穫の予定。それまで交雑を防ぐため混入した異種のソバを取り除いたり、小まめに除草したりして丁寧に育成。刈り取りも手作業で行う。一方、出荷用はいずれも長谷の杉島、市野瀬柏木、中尾、黒河内の4カ所のほ場で栽培する予定。

池上会長は「良いソバができれば販売価格が上がり、農家の収入、地域の振興につながる。昨年は出荷用は豊作だったが、種用はあまり採れなかった。種もしっかり確保していきたい」と話した。市内のそば店などでつくる「信州そば発祥の地伊那そば振興会」の飯島進会長は「昨年出荷されたソバはとても好評だった。さらなるブランド化につながれば」と改めて期待を寄せていた。

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