接種にブレーキ 新型コロナワクチン供給減

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国から配分される新型コロナウイルスワクチンが減少し、供給量に合わせて接種スピードを落とす市町村が相次いでいる。自治体の担当者は「国のスケジュールに間に合わせるために必死になって地域医療機関の協力を取り付けたのに、水を差された思い」と吐露する。一方、県は国が示す供給スケジュールを基に今後の接種ペースを試算。県の接種会場と職域接種を合わせれば、希望する県民への接種は11月末までに完了できると見込んでいる。

■ファイザー社製 県内の供給半減

県によると、2週間ごとに米ファイザー社製ワクチンが県内に供給される。供給量は、5月24日から2週間は約36万回分だったが、7月19日からの2週間は約18万5000回分に半減した。阿部守一知事は9日の取材に「(市町村の接種が)このペースを維持すると供給が追い付かなくなる」との認識を示していた。

茅野市は20日、40~59歳の予約開始日を発表した。同市では15日に送付した接種券に予約開始日を明記せず、ワクチン供給のめどがついた段階で提示するとしていた。予約の集中を避ける狙いもある。市健康福祉部は「ワクチンが潤沢にあると聞く中で接種を進めてきたが、ブレーキがかかったことは否めない」と指摘する。

■量に見合ったスケジュールに

箕輪町は7月上旬にネットの新規予約受け付けを一時停止したが、平日の集団接種枠を見直して12日までに再開した。辰野町は15日、8月から16~64歳の予約枠を縮小する方針を示した。「6月までは供給量が十分だったが、今月と8月は希望量の半分以下に落ち込むこととなり、調整が必要になった」とする。

供給量に見合った接種スピードへとアクセルを緩める動きもある。伊那市は、16~59歳の接種予約を5~10歳区切りで段階的に実施する計画。「ワクチンの供給量に見合ったスケジュールを組んでいく」と話す。中川村も「ワクチンの見通しが立った段階で該当者に順次通知したい」とする。

■お盆以降から職域接種開始へ

内閣府によると、市区町村が使うファイザー社製ワクチンは約1億回分が輸入され、6月末までに8800万回分が供給された。7~9月の供給量は7000万回分の見込み。河野太郎規制改革担当相はワクチン不足で新規申請を休止中の職域接種について、お盆以降から多くの会場で開始できる見通しを示した。

諏訪市の金子ゆかり市長は「当初の段取りが変更となって一時混乱したが、今後は希望する人にいかに早くワクチンを提供するかが共通の目標。職域接種が始まれば、自治体の接種体制にも余裕が生まれてくる。予約に対応できるスムーズな接種体制を整えておきたい」と話している。

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