高齢者、障害者を守れ 伊那市権利擁護協発足

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伊那市は、高齢者と障害者の虐待や消費者被害などに対して関係者が連携して取り組もうと、14日夜、「市権利擁護ネットワーク連絡協議会」を市役所で発足させた。保健、医療、福祉、法律、警察など17機関の代表者らで構成。年々課題は複雑化しており、より緊密に連携を図る。虐待と思われる事案が発生した場合に医療機関や法律機関と市を結ぶ情報共有シートや、市民向けマニュアルの策定にも関わり、市は来年度からの運用を目指す。

市によると、家族などの養護者が関与する高齢者虐待で毎年30件以上の相談が市に寄せられている。そのうち虐待と認知した件数は、過去3年間は年間12~15件で推移。今年度は8月末現在で8件の相談があり4件を認知した。

協議会で市保健福祉部が状況を説明し、「今年度は件数は少ないが、困難な事例が多くなっている。家族全体の支援が必要なものなど、対応も苦慮している。警察や医療機関などと連携して取り組まないと難しい」とした。

介護施設の職員による高齢者への虐待についても1件あったと報告。障害者への虐待も毎年数件が認知されているが、今年度はグループホーム職員による性的虐待が1件あったとした。

高齢者、障害者の権利擁護について市は従来からネットワークを構築して、関係機関による連絡会を定期的に開いてきた。今回改めて連携の充実強化を図るために協議会へと改組。会長に県弁護士会上伊那在住会の太田明良弁護士、副会長にリーガルサポートながのの齋藤敬司法書士、市歯科医師会の池上秀樹医師を選び、各機関が取り組みなどについて情報交換した。

相模原市の知的障害者施設で元職員が入所者を殺傷した事件について、この日の協議会では話題に挙がらなかったが、市保健福祉部の担当者は「高齢者、障害者の権利を守っていくうえで、協議会で今後考えていくべき課題」と話している。

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