2021年8月9日付

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太平洋戦争で原爆が投下されてから76年が経過し、被爆者の高齢化が進んでいる。被爆や戦争経験を語り継ぎ、風化を防ぐにはどうしたらよいのか。模索が続く中、広島に続いてきょう9日、「長崎原爆の日」を迎えた▼6日の広島原爆の日に合わせて諏訪や上伊那地方では核廃絶や平和を願う催しがあり、犠牲者の冥福を祈った。ただ、新型コロナウイルス感染防止で催しの一部を中止する会場もあったようだ。恒久平和を願う活動にコロナ禍は影を落とし続けている▼日本原水爆被害者団体協議会事務局次長を務める藤森俊希さん=茅野市=は1歳の時に広島で被爆した。爆心地近くに居た姉を亡くしている。今年1月に核兵器禁止条約が発効された際、「核兵器禁止へこれからが始まりだ」と受け止めた▼だが、藤森さんは核保有国や日本が参加していないことを憂慮し、政府に同条約への参加を求めて署名活動を続けている。国連の事務総長もビデオメッセージで「核のない世界というゴールに向け進展が見られない」と指摘していた。「これからが始まり」であるのに、実感は乏しい▼昨年8月6日、茅野市で開かれた平和祈念式を取材した時に、参加した中学生が、平穏な社会をつくるためにまずは身近な人に思いやりの気持ちで接したい-と話していたのが印象に残っている。非核平和の構築に向け、身近なところで何ができるのか考えたい。

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