猫の譲渡率70%超す 県内

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生後間もなく捨てられた子猫に授乳して命をつなぐ田所さん

県内の保健福祉事務所に持ち込まれた猫の新たな飼い主への譲渡率(長野市を除く)が昨年度、70%を超えて過去25年間で最高となった。引き取り頭数は25年間で最少の863匹、殺処分頭数(240匹)も前年度より半減し、望まれない命がより多く救われた。県健康福祉部食品・生活衛生課では「確かな理由は不明だが、室内飼いの浸透で野良猫が減ったことと動物愛護思想の普及、保護ボランティアの力も借りた里親探しなど長年の取り組みの成果では」としている。

統計によると、引き取りは2003年度に4500匹を超えたが、その後、右肩下がりで減少。一方、譲渡率は06年度から年々向上し、20年度は前年度より15ポイント以上跳ね上がって70.8%となった。

県は12年度から殺処分をできる限りせず、新たな飼い主を求める施策へと転じた。インターネットや新聞紙上での公募、譲渡会開催などで里親を求め、各地の有志による保護・譲渡活動も奏功。「動物愛護の気持ちが住民の間に少しずつ広まっていると思う」(同課)。

ただ、殺処分の内訳をみれば、ほとんどは生後間もない子猫。諏訪地方で保護に取り組むボランティア団体いぬ・ねこの祈りの田所かよ子さん=諏訪市豊田=は「飼い猫や餌付けをした野良猫が子を生んで扱いに困って持ち込んだり、人知れず捨てるケースは依然後を絶たない」と指摘し、「えさを与えたら避妊・去勢まで責任を持ってほしい」と訴える。

県も「動物は繁殖力が強く、不幸な猫を減らす取り組みは一筋縄ではいかない。時間はかかるが、飼い主、住民への啓もう以外に方法はなく、地道に理解を広げたい」としている。

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